航空関係

ホールディングについてのお話

こんにちは、きいちこです。
今日は、お問合せコーナーからの回答を踏まえた記事です。

質問

転入方式で、オフセットエントリーする際、フィックス通過後は、針路or航跡どちらを保持するのでしょうか?(悩める子羊さん)

結論から言います 😎
「フィックス通過後保持するのは航跡です!」詳しくは→(オフセットエントリーの飛行法)それでは、簡単に待機方式と転入方式の説明を行います☟

待機方式について

待機(Holding)とは、それ以降の飛行のための管制許可(進入許可等)の発出を待つために、あるフィックスに基づいた特定の空域内を一定の方式に従い飛行することです。
待機方式(Holding procedure)は、まさに待機を行うための方式で、これにはホールディングの基点となるフィックスや経路(インバウンド方位、旋回方向、アウトバウンド限界)、最低高度等が規定されています。待機方式は初期進入フィックスや進入復行終了点(進入復行待機フィックス)に設定される他、管制上必要なところではエンルート経路上に設定されることもあります。

転入セクターと転入方式について

計器飛行証明を受験する際に、一つの山場となるのが、このホールディングエントリーとホールディング飛行要領になります 🙄
実際のところ、現在はレーダーベクターが主流ですので、ほとんどの運航でホールディングすることは少ないのですが、滑走路閉鎖や悪天候時など意図しないタイミングでホールディング指示がきますので、飛行法や考え方の習得は極めて重要です。

一般にホールディングパターンは、フィックスから右旋回パターンで設定されていることが多いです(上記写真参考)。
フィックスは、航行援助施設直上に指定する場合と、航行援助施設から方位・距離で指定される場合があります。
フィックスからホールディングパターンがある空域をホールディングサイド、逆をノンホールディングサイドと呼称した時に…

●インバウンドコースからホールディングサイドに70°及びノンホールディングサイドに110°の180°の空域からエントリーする場合は(上記写真の③の空域)
⇒ダイレクトエントリー
●インバウンドコース、フィックス、フィックスからインバウンド方向に伸ばした線からホールディングサイドに110°の空域からエントリーする場合は(上記写真の①の空域)
⇒パラレルエントリー
●インバウンドコース、フィックス、フィックスからインバウンド方向に伸ばした線からノンホールディングサイドに70°の空域からエントリーする場合は(上記写真の②の空域)
⇒オフセットエントリー

となります。
それぞれの飛行要領は…

ダイレクトエントリーの飛行法🛫

フィックス直上でホールディングサイドに旋回(写真のパターンであれば右)し、直接待機経路に向かいます。

パラレルエントリーの飛行法🛫

フィックス直上において、インバウンドコース側に旋回(写真のパターンであれば左)し、インバウンドコースと反方位のHDG(つまりアウトバウンドコースのHDG)でロールアウト、インバウンドコースと平行に所定の時間又は距離飛行し、旋回しインバウンドトラックに会合又はフィックスに向かいます。

オフセットエントリーの飛行法🛫

フィックス直上において、インバウンドトラックと反方位と30°の航跡(待機側)をなすHDGに向けて旋回(写真のパターンであれば右)します。その後、当該航跡を保つように限界時間または限界距離まで飛行し、限界到達後インバウンドコース側に旋回し、インバウンドトラックに会合します。

となります。

悩める子羊さん、オフセットエントリー時は、フィックス通過後インバウンドコースから30°の航跡を保持するよう飛行しましょう 😛

この説明が分からない場合は、再度お問合せ下さいm(__)m
また、そのほかの疑問、質問もお待ちしておりますm(__)m
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🛩Have a saftey FLT!!