航空関係

操縦教育証明とは

こんにちは、きいちこです。

今日は操縦教員についてのお話です。
操縦教員とは、操縦の教育の技能について国土交通大臣の行う操縦教育証明を受けている者のことを言いい、簡単に言えば操縦を教えることのできる教員のことです。

根拠は…

航空法第34条(計器飛行証明及び操縦教育証明)

2 次に掲げる操縦の練習を行う者に対しては、機長としてその使用する航空機を操縦することができる技能証明及び航空身体検査証明を有し、かつ、当該航空機の種類に係る操縦の教育の技能について国土交通大臣の行う操縦教育証明を受けている者(以下「操縦教員」という。)でなければ、操縦の教育を行ってはならない。

の記載によるものです。

次に掲げるとは、
2項の1 技能証明を受けていない者が航空機に乗り組んで行う操縦の練習(免許を持たない、初心者が行う操縦訓練のこと)
2項の2 限定をされた種類以外の種類の航空機に乗り組んで行う操縦の練習(ヘリの免許を持っている人が、飛行機の操縦訓練を行う場合など)

のことです。

つまり、操縦教育証明を受ければ、フライトスクールなどで操縦教育を行うことができるようになります。

操縦教育証明はどうやってとる?

まず、操縦教育証明は、操縦者の資格に係る技能証明を持っていないと受験することができません。(参考:航空法施行規則第34条、同規則別表第2)

…ということは、少なくとも事業用操縦士を取得するするための
●総飛行時間200時間
●機長飛行時間100時間
●出発地から540㎞以上の飛行で、中間で2回以上の生地着陸をする野外飛行
●上記を含む、20時間以上の機長としての野外飛行
●機長としての5時間以上の夜間飛行(5回の離着陸を含む)
●10時間以上の計器飛行
以上の経験が最低でも必要となってきます。

事業用操縦士を取得すると、法律上受験資格は得られるということにはなるのですが…
航空機の運航を目的とした事業用操縦士と違い、操縦教育証明は操縦技術を教えるということになりますから、さらなる技量の向上が必要となってきます。
つまりは、+αの経験が必要になります。(αの時間は人によります)
600時間くらいの飛行時数でとる人もいれば、何千時間飛んでいても取れない人もいます。
ちなみに僕は、飛行時数3300時間くらいの時にとりました。
飛行時数が基準となるものではありませんが、それだけ経験が必要となる話です。

操縦教育証明の試験について

操縦教育証明試験は、事業用操縦士や計器飛行証明と同じく、知識と技能が見られます。
知識というのはオーラル試験のことです。
大まかに、事業用操縦士と同等の知識、操縦教員について、訓練計画について、操縦教育について、安全対策について聞かれます。また、オーラル試験の中で模擬授業があります(;’∀’)
これがこの試験最大の難関で、当日試験官から3つ以上のお題を与えられ、試験官を想定訓練生として模擬授業を行わなくてはなりません。一応、準備時間はもらえるのですが、ある程度幅広く練習しておかないと対応できません”(-“”-)”。ちなみに僕は、説明が下手くそで、天候が悪かったせいもあり、4時間に及ぶ長い長いオーラル試験となりました。もう受験したくありません”(-“”-)”

オーラル試験を無事クリアすると実技試験(フライト)になります。
実技試験も、自分の作成した訓練計画の中から想定を与えられます。
例えば、「自家用でソロチェックを控えた訓練生の想定で、今日の科目は〇〇、〇〇、〇〇です。あと、○○の模擬実技をお願いします」なんて感じです。
試験官を想定訓練生と見立てて、フライト前にブリーフィング(訓練の目的、ねらいを手短に説明)をして、フライト、フライト後にブリーフィング(説明、評価、次のフライトのポイント)の一連の流れを実施した後、試験官からの講評となります。この際、試験の合否を受けます。

合格と言われたら、書類手続きをして終わりです( *´艸`)

操縦教育証明取得の道のりは長く険しいですが、取得すると世界が変わります‼
チャンスがある方は是非挑戦してほしいと思います!(^^)!

🛩Have a saftey Flight!!